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最高裁判所第二小法廷 昭和32年(あ)725号 決定

主文

本件各上告を棄却する。

当審において被告人角田精一のため附したる国選弁護に関する訴訟費用は同被告人の負担とする。

理由

被告人伴野義夫、同洪性けんの弁護人内藤丈夫の上告趣意は、事実誤認、法令違反、量刑不当の主張であり、被告人中嶋与、同市川得三の弁護人新垣進の上告趣意は、量刑不当の主張を出でないものであり、被告人角田精一の弁護人園田寛の上告趣意第一点は、違憲をいうが、その実質は単なる訴訟法違反の主張に帰し(なお、原判決の弁護人渡辺伝次郎の控訴趣意第一点に対する判断は正当である。)同第二点は、事実誤認、法令違反、量刑不当の主張であって、いずれも刑訴四〇五条の適法な上告理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号、一八一条(被告人角田精一に関するもの)により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 河村大助 裁判官 奥野健一)

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